断熱性能は何を見ればわかる? 2023年最新補助金情報も紹介
電気代の高騰が家計を圧迫している昨今。
家づくりを始めるにあたり、断熱性能が気になっている人も多いかと思います。
2022年には国の定める断熱性能等級が新しく制定されたこともあり、さらに注目が集まっています。
とはいえ、断熱性能について調べると「UA値」や「HEAT20」など専門用語が多く、難しく感じることも。
しかし、家の断熱性能はこれらの専門用語をきちんと理解することが大切です。
今回の記事では断熱性能とは何か、最新情報も交えて詳しく解説していきます。
断熱性能等級って何?
断熱性能とは夏の熱気や冬の冷気を室内へ入れないように遮断する能力を表します。
断熱性能等級とはこの断熱性能の基準を示したもの。
国で定められていて、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」で規定された住宅の省エネ性能を表す等級を示しています。
これまでは断熱等性能等級4が最高水準でしたが、2022年に断熱等性能等級5、10月には6と7が新しく制定されました。
各断熱等級の内容は以下の通りです。
断熱等性能等級
等級1 | 規定なし |
等級2 | 1980年基準。20年以上前の基準のため省エネ性能は低い。 |
等級3 | 1992年基準。一定レベルの断熱性能。 |
等級4 | 1999年基準。壁や天井だけでなく窓や玄関にも断熱が必要。 |
等級5 | 2022年4月に制定。ZEH基準相当。 |
等級6 | 2022年10月に制定。等級4と比較し、暖冷房にかかるエネルギー消費量を約30%削減可能なレベルの性能。HEAT20のG2グレード相当。 |
等級7 | 2022年10月に制定。等級4と比較し、暖冷房にかかるエネルギー消費量を約40%削減可能なレベルの性能。HEAT20のG3グレード相当。 |
どの等級を満たすかによって、補助金や住宅ローン減税の金額が変わります。
新築やリフォーム・リノベーションを始める前に、しっかり確認しておきましょう。
断熱性が高い家に住むメリット
断熱性が高い家に住むメリットはたくさんあります。
大きく分けて4つのポイントを見ていきましょう。
・夏も冬も快適に過ごせる
外気温は壁や窓を通して家の中に伝わってきてしまうもの。
断熱性が低い家では、夏場クーラーをつけても、太陽光や外の熱気が部屋の温度を上げてしまったり、冬場暖房で部屋を暖めても、壁や窓から入ってくる外の冷気が部屋の温度を下げてしまったりします。
断熱性が高いと室内と屋外で熱を伝えにくいので、夏はクーラーボックスのように涼しさを保つことができ、冬は魔法瓶のように部屋の暖かさを逃がしません。
・冷暖房費が節約できる
上記のように室内を一定の温度で保つことができると、冷暖房の使用も最小限で済ませられ、電気代の節約に。
断熱性を上げるにはイニシャルコストがかかりますが、毎月の冷暖房費削減になるため、長い目で見るとかなりのコストダウンにつながると考えられます。
・ヒートショック予防
ヒートショックとは気温の変化によって血圧が乱高下し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすこと。
ヒートショックのリスクを減らすためには、暖かい部屋と寒い部屋との温度差をなくすことが必要です。
浴室や脱衣所、廊下やトイレなど寒い空間をしっかり断熱すると、暖房が効いているリビングなど暖かい部屋との温度差をなくすことができます。
・補助金がもらえることも
家の断熱性を上げようとすると、費用が高額になりがち。
そんなときは国や自治体が提供している補助金や助成金を活用しましょう。
2023年には新しく下記3つの補助金・助成金制度が始まっています。
- こどもエコすまい支援事業
- 先進的窓リノベ事業
- 給湯省エネ事業
詳しくは過去の記事をチェック「【2023年最新】2023年お得なリフォーム補助金!断熱窓・給湯器・省エネ改修で光熱費対策 先進的窓リノベ事業・給湯省エネ事業・こどもエコすまい支援事業」
気密性についても知っておこう
断熱性について調べていると、必ずと言っていいほどセットで使われる「気密性」という言葉。
気密性の高い家というのは、簡単に言うと隙間が少ない家のことです。
特に古い家では、壁や天井、床、窓やコンセントの周りなどにちょっとした隙間が空いています。
高気密住宅は、気密性の高い建築部材や断熱材、気密テープなどを使い、なるべく隙間ができないように建てられています。
家全体が密閉された空間になり、外の空気が入りにくいため、冷暖房も効きやすくなります。
断熱性・気密性のチェックポイント
・UA値
UA値とは家の断熱性の目安のこと。
室内の熱が床や壁からどのくらい外へ逃げやすいかを示す数値で、値が小さいほど断熱性が優れています。
・C値
C値とは家の気密性の目安のこと。
家全体の隙間の大きさを測定した数値で、値が小さいほど気密性が優れています。
・HEAT20
HEAT20とは「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称。
G1、G2、G3の3段階の断熱基準を定めており、HEAT20が提言する基準を守ると夏も冬もエアコン1台で快適に過ごせる家づくりができるといわれています。
これらの値は工務店のホームページなどで公表されていることも多いので、家づくりの際にはこの数値を頭に入れておきましょう。
<id=”anker4″>高断熱・高気密の家にするには?
高断熱・高気密の家にするには実際どのような施策があるのでしょうか。
新築、リフォームに分けて断熱性・気密性を高めるポイントを見ていきましょう。
新築
・壁、床、天井の断熱効果を高める
・「外断熱」と「内断熱」の2種類を使い分ける
・高気密・高断熱仕様の窓を採用する
・凸凹の多い間取りを避ける
・ひさしや軒をつくる
リフォーム
・窓を高気密・高断熱仕様にリフォーム
過去の記事もチェック「2023年、補助金でおトクに快適!窓の断熱リフォーム」
・床と天井に断熱材を入れる
・内壁に断熱ボードを張る
まとめ
夏の暑さや冬の寒さ、それに伴う光熱費の負担を減らすためにも、高気密・高断熱の家にすることはメリットが大きいと考えられます。
ナラタテでは断熱性、気密性に優れた家をつくる奈良県内の工務店を無料でご紹介することができます。
新築はもちろん断熱リフォームについてもお気軽にご相談ください。
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